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個別記事: 2014年08月05日

ゴジラ生誕60周年-核兵器廃絶、反原発のうねりは世界に

 

 今年は映画「ゴジラ」生誕60周年です。

    NHKBSでも7月に「ゴジラ映画特集」があり、1954年(昭和29年)上映の最初の「ゴジラ」のデジタルリマスター版をはじめ9本のゴジラ映画も合わせて放映されました。

 また、ゴジラ生誕60周年を記念した日米欧の関係者合作のハリウッド映画「ゴジラGODZILLA」の劇場上映も始まっています。

 

 映画少年だった私は、小学校2年の時に最初の「ゴジラ」を見たことになります。

 原水爆実験で南方の島に誕生したゴジラは、折から誕生したばかりの自衛隊でも歯が立たず、原水爆の恐ろしさを知りました。そしてその最後の教訓が、恐ろしい科学兵器や科学技術は決して権力者の手に渡してはならないということでした。自衛隊の宣伝に使われたという説もありますが、決してそうではないでしょう。

 東宝の田中友幸プロデューサーが反原水爆の立場からゴジラ制作を思い立ったという1954年3月の「第五福竜丸事件」のことも記憶に残っています。戦後最初の核実験被害者でした。映画は「黒沢組」(黒沢明監督付の映画スタッフ)の協力も得ています。

 

 若い頃ほとんどのゴジラシリーズを見てきた私が、今回改めて知ったことが3つあります。

 1つは、「ゴジラ」とは、陸の暴れん坊「ゴリラ」と海で最大の動物「クジラ」をあわせた合成語であったこと、

 2つは、最初の「ゴジラ」の我が国での大ヒットを受けて、「ゴジラ」はアメリカでも上映されて大成功を収めましたが、そこでは、作品が一部改造されて後進国日本の作品であることが隠され、恐ろしい科学兵器や科学技術が「悪人」の手に渡らないようにすればよいとアメリカに都合よく変えられたということ(日本でも人気のテレビ映画「弁護士ペリーメイスン」の主役が一役買っています)、

 3つは、これが大事ですが、阪神大震災で私が見落としていた1995年上映の「ゴジラ対デストロイヤー」では、体内の原子炉を動力源としていたゴジラが、ライバルと人類の攻撃の前に、炉心融解とメルトダウンを起こして東京都心で消滅死滅していき、東京を放射能汚染で死の町と化すという物語があったということ、

後の福島原発事故を連想させますが、1995年には、神戸だけでなく、東京も壊滅していたのです。

 この作品を監督した大森一樹氏によると、炉心融解とかメルトダウンとかいわれてもさっぱりわからないので、関西電力に電話でどういう状態になるのか問い合わせたが、逆に自分の氏素性ばかり聞かれたので聞くのをやめたということです。

 

 このように、ゴジラ映画は単なる娯楽作品ではなく、全体的にはその中心的ポリシーとして、反原水爆(反核兵器)、人間は地球上の自然や高度の科学技術(原子力)を自由に管理できるとうぬぼれてはいけないという思想が流れていました。

 

 そんな中で、今回再びアメリカの「ゴジラ」映画の公開が注目されました。

 実は、アメリカのゴジラ映画は、最初のリメイク版を含めれば、今回で3回目です。前作は、ゴジラ自体似ても似つかない怪獣になっていましたし、結論として単なる怪獣映画になっている観がありましたので、今度も冷や水を浴びせられるのでは、という不信の方が大きかったというのが真相です。

 

 映画はまだ上映が始まったばかりですから、詳しい内容には触れませんが、結論として、予想を裏切る良い作品になっていました。

 広島原爆の投下日を象徴的に触れるとともに、アメリカやソ連などの核実験とその影響、ゴジラなどの原始怪獣(原子力怪獣)の誕生、9・11テロのビル破壊シーン、3・11の大地震の揺れや大津波、原発破壊などを連想させる怪獣らの都市破壊シーン、原発事故の事後処理の政府や企業の秘密主義の極致、世界中の大都市が電力エネルギーに依存しすぎているということなど、原爆投下から現在までの戦後の核兵器及び原子力発電所の抱える問題点を批判的に網羅していました。

 そのなかで、どんな危機に陥ったとしても核兵器で解決するという手段だけは取らないでほしいという唯一の被爆国である日本人の願いがゴジラによって実現するという下りは、正真正銘のゴジラ映画になったという印象です。

 監督及び主役がイギリス人、それに日米仏の俳優人やスタッフが絡むという配役も良い影響を与えたのでしょう。この監督は、広島の平和記念資料館を見学しています。

 

 この映画で、ゴジラファンやゴジラマニアが世界中にいるということ、ゴジラ映画の神髄はまさに反核兵器、反原発にあったということを深く再認識しました。アメリカ映画で、広島への原爆投下が正面から問われたのも画期的なことです。反核兵器・反原発のうねりは世界に広がりつつあります。

 

弁護士 山 内 康 雄

投稿日: 2014年08月05日
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